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髪のうねりの原因と対処法|ヘアケア、スタイリングのコツ

髪のうねりの原因と対処法|ヘアケア、スタイリングのコツ

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髪のうねりはどうしても気になるもの。生まれつきのくせ毛でうねりが気になる方もいれば、歳を重ねて髪のうねりが強くなってきたという方も多いようです。
この記事では、髪のうねりの原因や対処法、ヘアケアやスタイリングのコツについてヘアスペシャリスト・今井健仁さんに教えていただきました。

この記事の監修

ヘアスペシャリスト

ホーユー株式会社
総合研究所 研究員/博士(医学)

今井 健仁さん

目次

うねり毛のメカニズム

「髪のうねり」というのは、髪がまっすぐに生えていない状態でS字のように波打っていることを指します。髪がまとまりにくく広がるのは髪のうねりが原因であることも多いです。
日本では「くせ毛」と「髪のうねり」が指すものに大きな違いはなく表現されています。

髪の断面の形状

髪は、横断面が真円に近いほど直毛になり、楕円になるほどうねりが出やすいと言われています。
ただ、実際には真円の髪は珍しく、直毛の人でもたいていは楕円です。
また、1本の髪の中でも根本、中間部、毛先など部位によっても断面形状は変化しており、緩いねじれ状態の毛髪が多いことも分かっています。

髪は表面からキューティクル、コルテックス、メデュラの3層構造となっており、髪のうねりに影響するのは髪の内部にある2層目のコルテックスです。

髪の断面の形状

コルテックスはケラチンというタンパク質でできており、髪の弾力などを生み出している部分になります。このコルテックスには、水分を通しやすいオルト様コルテックスと、水分を少し通しにくいパラ様コルテックスの2種類があることが分かっています。

2種類のコルテックス

オルト様コルテックスとパラ様コルテックスの2種類のコルテックスの分布に偏りが生じることによって、髪がうねりやすくなると言われています。

毛根の形状

毛根とは、皮膚内部の毛髪を指し(皮膚から外に出た部分は毛幹と呼ばれます)、毛根で髪が形成されて硬い組織になっていきます
アフロのような縮毛では毛根部が湾曲していることが昔から知られており、湾曲したまま硬い組織になるため縮毛になると考えられています。

しかし、日本人のうねり毛でも、毛根が湾曲しているのかどうかは分かっておりません。
ちなみに、欧米では直毛をレベルI、かなり強い縮毛をレベルVIIとしてカールの度合いを7段階に分ける方法があります。日本人のうねり毛はレベルIかIIとなり世界的に見るととても弱いカールの度合いとなります。

うねりの種類と特徴

左側3つの毛束:波状毛 右側2つの毛束:縮毛

左側3つの毛束:波状毛
右側2つの毛束:縮毛

髪のうねりの種類は人種によって大きく違い、日本人を含むアジア人は直毛かうねりで波打つ波状毛と呼ばれるタイプ、およびその中間のタイプが多く見られます。波状毛はS字のように波打っています。
湿度が高い夏場や雨の日は2種類のコルテックスの配置により膨潤率に差が出ることがあり、くせが目立って感じるようになることがあると考えられています。

今井さん

日本人に多い波状毛は膨らみやすく、広がりやすいのが特徴ですね。細かくクルクルした毛髪というよりは、カールの半径が緩いくせ毛の人が多く見受けられます。

人種によっては、縮毛と呼ばれるカールの強い毛髪もあります。

うねりのタイプ

うねりには先天性と後天性の2つのタイプがあります。

先天性のうねり

髪のうねりやくせ毛は基本的には先天性、つまり遺伝によると言われており、主に人種の遺伝と個人の遺伝があると考えられています。

今井さん

2種類のコルテックスの配置は先天的に、つまり髪が作られるときに決まると考えられています。
また、直毛の横断面は丸いと思われがちですが、今まで見てきた髪で真円のものはとても少なく、ほとんどの髪はだ円です。そのなかでも、くせが強い髪ほど扁平なだ円になる傾向があります

後天性のうねり

一方で、ブリーチやヘアカラー、パーマを繰り返して髪がダメージを受けることで、もともと持っているくせが強くなることもあります。
また、体調の変化、加齢、出産などによっても髪質の変化とともにくせの度合いが変わることもありますが、この原因についてはあまり分かっていません。

後天的に髪がうねる原因

後天性の髪のうねりの原因についてもう少し詳しく見ていきましょう。

髪へのダメージ

オルト様コルテックスの方がブリーチやヘアカラー、パーマ等のダメージを受けやすいことが分かっています。
このため、不均一にオルト様コルテックスとパラ様コルテックスが分布している場合、ダメージも不均一に受けることになります。
不均一にダメージを受けた結果、髪のうねりがより強くなってしまう傾向があります

加齢による変化

2種類のコルテックスの分布に偏りが生じることによって、髪がうねりやすくなると説明しましたが、この偏りは加齢によっても生じやすいことが分かっています。
ホルモンバランスや頭皮状態の変化などが要因とも言われていますが、詳しいメカニズムはあまり分かっておりません。

頭皮のたるみ

加齢で顔がたるむことは皆さん知っていますよね。頭皮は顔と続いている皮膚のため、顔と同じく頭皮もたるみが増えると考えられます。
直接的なことは明らかになっていませんが、頭皮のたるみが髪に影響することは考えられるでしょう。

髪のうねりをおさえるヘアケア

ここからは、うねりをおさえ扱いやすくするためのヘアケアを紹介します。

うねりケア用のシャンプー

髪のうねりが気になる場合は、うねりケア用のシャンプーを使用するのがおすすめ。
うねり毛はシャンプー時に絡まりやすいため、泡立ちが良いものが適しています。

サロン向けヘアケアブランドBYKARTEでは、くせ・うねり毛対応ラインとなる「リペアシャンプーUH⁺」が2024年10月24日に新登場。

うねり毛の特徴である髪断面の歪みを真円に近づけることで、うねりをおさまりやすくするくせ毛用新テクノロジーを搭載
トリートメント成分の吸着を向上させ、くせ毛のおさまりが良いシャンプーとなります。 

BYKARTE リペアシャンプーUH⁺

BYKARTE リペアシャンプーUH⁺

くせ・うねり毛対応ライン
BYKARTEは美容室専売商品です。お買い求めの際は取扱い店舗にお問い合わせください。

洗い流さないトリートメントを使う

うねりが強くなる要因としてダメージの影響が挙げられます。そのため、ダメージを補修してくれるヘアケアアイテムを使うのがおすすめです。

ブリーチやヘアカラー、パーマなどを行った後の1週間は普段のシャンプーやトリートメントに、ダメージケア効果のある洗い流さないトリートメントをプラスすることでダメージケアを行いましょう。

ビューティラボ 美容液シリーズはダメージ&カラーケアができる洗い流さないタイプの美容液です。
髪のダメージの状態や質感・太さ・量に合わせて、補修ミルク(3タイプ)・補修オイル(2タイプ)の中から選ぶことができます。

ビューティラボ 美容液シリーズ

ダメージケア&カラーケア 2つのアプローチでなめらかな美髪へ

トリートメント・ヘアマスクは時間をおく

お風呂で使うトリートメント(インバストリートメント)やヘアマスクの成分には水溶性のものが多いため、水で洗い流すときに成分が落ちやすい性質があります。
そのため、少し時間をおいて髪の毛の中に成分を浸透させてから洗い流すとダメージヘアへの効果は出やすくなります。 

今井さん

トリートメントやヘアマスクを塗布するときは髪を無理に引っ張ったり、強く揉み込んだりするのは避けてくださいね。髪はかなり弱い状態になっています。

サロンで縮毛矯正をする

うねりが強い場合は、効果が持続しやすい縮毛矯正をする方も多いと思います。
縮毛矯正はや髪のうねりやくせ毛を真っ直ぐした形状に整える施術。持続性が高く、かけた部分は半永久的に直毛の状態になります。

ただ、新しく伸びてくる髪には効果がないため、定期的に縮毛矯正をかける必要があります。

縮毛矯正は髪のうねりの対処方法の一つではありますが、髪へのダメージが比較的大きな施術になりますので、その後のダメージケアはしっかり行いましょう。
また、短い間隔でヘアカラーと縮毛矯正を行うとダメージも大きくなるので避けた方が良いでしょう。

今井さん

ヘアカラーと縮毛矯正は少なくとも1週間ぐらいはあけた方が良いですね。

ヘアカラーと縮毛矯正を行うときは、先に縮毛矯正をして、その後にヘアカラーをした方がよいです。ヘアカラーの後に縮毛矯正をすると、色落ちや変色が大きくなりやすいので注意が必要です。
髪質や施術前の髪のダメージ状態も影響してきますので、美容師さんとも相談して決めるとよいですよ。

髪のうねりをおさえるスタイリング

ここからは、髪のうねりをおさえるスタイリング方法をご紹介します。

ドライヤーのブローで整える 

今井さん

髪の毛は濡らしてから乾くときに一定の形がつくので、やさしく髪の毛を真っ直ぐに整えながら乾かしましょう。

乾かすときはダメージを与えないように、低めの温度で乾かしましょう。髪には神経がないので熱さは感じませんが、頭皮や手が熱いと感じない程度の温度で乾かすことが重要です。

また、水分を含んでいる状態の髪は、乾燥している状態よりダメージを受けやすいので、濡れているときに無理やりコーミングするなど過度な力を与えないように、目の粗いブラシや手ぐしでやさしく髪を真っ直ぐに整え、根元から乾かしましょう

ストレートアイロンでストレートにする

ストレートアイロンを使用する際は低めの温度から試してみてください。ヘアアイロンは温度が高いほど髪が傷みやすくなってしまいます。
また、長い時間髪に当てることもダメージに繋がります。髪を少しずつ分け取って、軽く引っ張りながら素早く伸ばしていきます

重めのスタイリング剤を使う

うねりやすい髪が広がるのをおさえるためには、ヘアオイルやバームなどのテクスチャーが重めのスタイリング剤を使うのがおすすめ。
特にヘアオイルは髪全体に馴染ませやすく、髪のまとまりを出してくれます

ヘアオイルを使用するときは、両手になじませて髪の中間から毛先のあたりにつけましょう。
また、表面の髪だけでなく内側の髪にもなじませることを忘れないで。

NiNE マルチスタイリングオイル リッチ

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重さのあるツヤ感が持続する「リッチ」。しっかりとしたウエット感を表現しながら、指通りのよい仕上がり。しっかり巻いてエッジを効かせたスタイルにラグジュアリーなツヤと束感を表現できます。

髪のうねりが気になるなら、まずは髪のダメージを避けてヘアケアをしっかりと行うことが重要。
うねりケア用のシャンプーや洗い流さないトリートメントをうまく取り入れながら、ケアをしていきましょう。

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