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黒染めの方法5選!色落ちや市販のおすすめ商品も
2023.02.27
ヘアカラーリング
「不自然な髪色になりそう」「色落ちしやすそう」とネガティブなイメージが多い「黒染め」。
今回は失敗しない「黒染め」のために、ヘアカラーエキスパート・山口真吾さんに正しい知識やテクニックについて教えてもらいました。
アルバイトや就職活動で髪を暗くする方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ヘアカラーエキスパート
山口 真吾さん
総合研究所 研究員
- 目次
黒染めとは?
黒染めとは、髪を黒くすること、また明るい髪を地毛くらいに暗くすることを一般的に指します。薬剤は黒やダークブラウンの色みとなっており、ヘアカラーやヘアスプレーなどで染めることができます。
また、黒染めは髪を明るくする作用がほとんどないため、普通のヘアカラーに比べて髪のダメージが少ないのが特徴です。
ただし、黒染めで真っ黒に染めてしまうと、次のヘアカラーで明るくすることが難しくなるデメリットがあります。
そこまで黒くする必要がない場合は、黒染めではなくアッシュやグレーなどの色みのある暗めのカラーで髪を暗くすることもあります。
黒染め・暗めカラーどっちがいい?
では実際に髪を暗くしたい場合、黒染めと暗めカラーのどちらを選んだらよいのでしょうか?
「なりたい暗さ」「黒髪をキープしたい期間」「今後、髪を明るくする」「地毛の色み」の4つの項目に分けて、選び方のポイントをお伝えします。
ポイント1:なりたい暗さ
髪の明度は20段階で表すことができ、おおよそ3レベル(トーン)が日本人の地毛の平均に近いと言われています。
黒染めはおおよそ3~4レベルの明度を指しますので、就職活動や仕事柄で地毛の色が求められる場合は黒染めをするといいでしょう。
5レベル以上のある程度の暗さで良い場合は、暗めのヘアカラーで染めると透明感も出しつつ暗くすることができます。
ポイント2:黒髪をキープしたい期間
基本的に長期間黒髪をキープしたいのであれば黒染めが適しています。
もとの髪色が明るすぎないブラウンの場合、黒染めであれば2か月程度色持ちすることが多いです。一方、通常のヘアカラーで暗めに染めた場合は1か月程度で色が抜けてしまうことが多いでしょう。
ポイント3:今後、髪を明るくしたいか
黒染めした後に髪を明るくする予定がある場合、黒染めで真っ黒に染めてしまうと髪色を明るくすることが難しくなるので注意が必要です。
一方、暗めの色みのあるヘアカラーで染めるとグレーやブルー系の色みが入っているため明るくしたときに想定外の色みが出てしまう場合も。
サロンカラーの場合は、黒染めでも暗めカラーでも美容師さんが次のヘアカラーを考慮して染めてくれるため、いつどのような色で髪を明るくしたいかを事前に伝えることが重要です。
セルフカラーの場合は、次のヘアカラーで明るくできる黒染めを使用するのがおすすめ。「ビューティーン トーンダウンカラー」は色みが黒かダークブラウンで構成されており、次のカラーで明るくできるホーユー独自処方となっているため、次に明るくするときへの影響が少なくなっています。
黒染めの方法5選
ひと言で「黒染め」と言っても、ヘアカラーやヘアマニキュア、ヘアスプレーを使うなど染め方はさまざまです。それぞれの特徴を知った上で、好みや用途に合わせて染め方を選んでみてくださいね。
黒染めスプレーで染める
メリット
洗って落とせるので、一日だけ色を変えたい時におすすめなのがスプレー。さっと吹きかけるだけのお手軽さも魅力です。また、カラー剤と比べて、髪へのダメージがありません。
デメリット
使用後に髪がパリパリに固まってしまうので、時間が経ってからスタイリングし直せません。
また、化粧品と同じく顔料が成分に使われているので、汗をかいたり雨に濡れたりしてしまうと色落ちして、衣服などに色移りしてしまう場合があります。
シャンプーで落とせる1日タイプ
市販のカラー剤で黒染め
メリット
誰でも手に取りやすい価格帯が嬉しい市販のカラー剤。美容院に行かなくてもいいので、自分の予定に合わせて好きな時に染められるのが一番のメリット。
デメリット
自分の髪色に合っていない色を選んでしまうと、不自然な仕上がりになってしまいます。また、黒染めは明るい髪を暗くするので色ムラが目立ちやすく、きちんと薬剤を塗れていない部分だけ明るいまま……なんてこともあるので要注意です。
黒染めをセルフでする場合は、ムラになりにくい泡になるタイプを選ぶこと、薬剤が途中で足りなくならないよう多めに薬剤を用意すること、ブロッキングを行うことがポイントです。
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山口さん
「ビューティーン トーンダウンカラー」はナチュラルブラックで不自然さのない黒髪になりますよ。
- ヘアカラーを安全にお使い頂くために
- ※使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。
- ※ヘアカラーでかぶれたことのある方は絶対に使用しないでください。
- ※ご使用の前には毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。
美容院で黒染めする
メリット
美容院で黒染めする場合は、次のヘアカラーのことも考慮しその人に一番適した形で髪を染めてもらうことができます。
黒髪でいたい期間はどのくらいか、黒染め後はどんな色にしたいのかなどをきちんと伝えましょう。
デメリット
美容院まで足を運ばなくてはならないので、例えば「明日面接ですぐに髪を染めなくてはいけない!」といった急ぎのシーンでは融通が利きにくいかもしれません。
美容院で暗めカラーに染める
メリット
黒染めではなくヘアカラーで暗くすると、透明感のある髪色を表現することができます。
どのくらいの暗さにしたいか、どういう色みにしたいか、暗く染めたい期間はどのくらいか、次の髪色はどんな色にしたいのかなどをきちんと伝えましょう。
デメリット
色みのニュアンスが入るため、黒髪を求められるシーンにそぐわない可能性も。
また、黒染めではないため色持ちは1か月程度となります。
美容院でヘアマニキュアする
ヘアカラーと同じく美容院でヘアマニキュアをやってもらう場合は、自分の髪や希望にあった色みに染めることができます。
ヘアマニキュアは髪の内部に薬剤が浸透するヘアカラーと違い、表面だけを薬剤がコーティングするので、髪への負担を減らすことが可能です。
デメリット
ヘアマニキュアは黒を作りづらいという特徴があり、緑や青みがかった黒色になってしまうのは避けられません。毛髪の表面だけについた色は光の反射の影響を受けやすく、蛍光灯の下と日光に当たった時では、色の見え方が少し変わってしまうという弱点もあります。
地毛風の暗めカラー
地毛の色に近い暗めカラーは、透明感ある髪色が楽しめると人気。明るい髪色にはできないけれど、美しいツヤ感が出る髪色を楽しみたいという方や学生の方にもおすすめです。
ここではLICOLO編集部から、暗めカラーの中でも今トレンドの4色をご紹介していきます。
グレー系
グレー系は日本人特有の赤みを抑えながら透明感を出すニュアンスカラーで、柔らかく優しい印象を与えます。外国人風ヘアスタイルを楽しみたい方や、品のある清楚な雰囲気を出したいという大人女子にもおすすめのカラーです。
ブルー系
明るめから暗めまでバリエーションが豊富なブルー系は季節を問わず人気のカラー。インナーカラーやハイライトとして取り入れやすいのも特徴です。
特にネイビーブルーなど、ツヤ感が際立つ暗めブルーは幅広い世代に大人気。肌を明るく見せたい方にもおすすめです。
パープル系
華やかな印象を与えるパープル系は、染めたばかりの色と色落ちしていくプロセスの両方を楽しめるのが特徴です。
ラベンダー、カシス、バイオレット等、パープルの濃淡や色合いによっても様々なバリエーションを楽しめます。甘すぎないクールな女性らしさを出したい方にもぴったりです。
ブラウン系
色落ちしにくく日本人の肌になじみやすいブラウン系は、ナチュラルな色みとそのバリエーションの豊富さが人気。
ブラウンベージュ、アッシュブラウンなど、選ぶカラーによって自由自在に雰囲気を変えられるのもブラウン系だからこそ。マニッシュになりがちなショートヘアもブラウン系でキュートな雰囲気に。
長さ別の黒髪・暗めカラーヘアスタイル
続いては、暗めカラーを取り入れてみたいけどどんなヘアスタイルに似合うのかがわからないという方に、髪の長さ別でおすすめのヘアスタイルをご紹介していきます。
ショートヘア × 暗髪
暗めカラー×ショートヘアは前髪と合わせて、個性的で洗練されたクールビューティなスタイルがおすすめです。切り揃えた前髪は目元を強調するので、小顔に見せる効果も期待できます。暗めカラーでも重くならずトレンドライクな印象に。
ボブ × 暗髪
暗めトーンのボブスタイルには、おでこがほどよく見える薄めにつくったシースルーバングがおすすめです。重くなりがちな暗髪カラーでも、前髪に抜け感を作ることでぐっと垢抜けた大人上品な雰囲気になります。サイドの髪を耳にかければさらにスッキリした印象に。前髪にウェットな束感を出して旬スタイルを楽しむこともできます。
ミディアムヘア × 暗髪
長さが出てきてアレンジ幅がぐっと広がる暗髪ミディアムヘアには、毛先やサイドに動きを出すと◎ ダークトーンで長さが出ると重く見えがちですが、毛先に動きを持たせることでぐっと軽やかな印象に変わります。ナチュラルな外ハネで、作りこみすぎないキュートなこなれスタイルに。
ロングヘア × 暗髪
清潔感あふれるストレートロングにはやっぱりツヤが命。暗髪カラーならロングヘアでも重くならずにツヤと透明感を出すことができます。ナチュラル系にもモード系にもなれる、ほどよい厚みのシースルーバングと合わせればアレンジ幅が一気に広がりそう。カラーの美しさをさらに際立たせるには、仕上げにヘアオイルを使うのもおすすめです。
重さのあるツヤ感が持続
暗くした髪をキレイに保つ方法とは?
自分に合った方法で髪色を暗くできたら、今度はできるだけキレイに色をキープしたいもの。ヘアカラーエキスパートの山口さんに、家でできるヘアケアの方法を紹介いただきました。
山口さん
キレイに保つ方法は、通常のヘアカラー時と同じ。色落ちの一番の原因はシャンプーなので、カラーケア用のシャンプーを使いましょう。
アミノ酸系の優しい洗い心地とカラーダメージケアで美しい髪へ
また、髪を染めてすぐはまだ髪が膨張していることがあるので、サロンで染めた当日は髪を洗わない方がベター。(セルフカラーで染めた場合は、染めた後すぐに洗髪し薬剤をしっかり落としてください。)
また、直射日光に当たることや、プールや海水浴もできるだけ避けるようにしましょう。
黒染めについてのよくある質問
ここまで黒染めの方法やおすすめのカラーやヘアスタイルを紹介してきましたが、まだまだ知らない黒染めの基本知識をまとめてご紹介。「何ヶ月で落ちるのか」「色落ちするとどうなるのか」など、黒染めについてよくある質問をプロに伺いました!
黒染めは何ヶ月で落ちる?
山口さん
もとの髪色にもよりますが、だいたい1〜2ヶ月が色みをキープできる目安です。例えば元の髪色が金髪だった場合は1ヶ月以内、暗めのブラウン系だった場合は2ヶ月くらいで色落ちしてきます。それ以上経つと、色落ちした部分が明るくなってしまうのはもちろん、地毛も生えてきてしまうので、根本とそれ以外の部分で色のギャップが生じてきてしまうので気をつけましょう。
色落ちするとどうなる?
山口さん
黒染めと暗めカラーで、それぞれ色落ち後の髪色が異なります。黒染めであれば黒やブラウンだけを髪に入れているので、色落ちすると染める前の髪色に近づいていきます。しかし、暗めのヘアカラーを行った場合は、その他の色も使用しているので、色落ちする過程で緑や青みがかった髪色になってしまうことも。
ダメージしている部分から色が落ちやすいので、例えば長い髪の女性だとヘアアイロンなどでダメージを受けがちな毛先から色落ちしていきます。
黒染め後にどのくらい明るくできる?
山口さん
純粋に黒だけを使った黒染めだとその後のヘアカラーで明度はほぼ上がりませんが、次のカラーで明るくできる黒染めを使うと、ある程度明るくすることは可能です。
市販品ですと、「ビューティーン トーンダウンカラー」が次のカラーで明るくできるようになっています。
美容院で染める場合は、美容師さんに次にしたい髪色も伝えて相談しましょう。
黒染めはなぜだめだと言われるのか?
山口さん
濃い色で染める分、作用の強い薬剤を使って髪にダメージを与えると勘違いされることが理由ではないでしょうか。
実際には、黒染めは髪を明るくする作用がほとんどないため通常のヘアカラーよりもダメージは少ないです。
黒染めのデメリットは?
山口さん
ネガティブな印象を持たれがちな黒染めですが、適切な色選びをして上手に染められれば問題はありません。ただ、黒染め後はヘアカラーをしても髪の明度が上がりにくくなってしまうので、就活やアルバイトのために一時的に髪色を暗くして、今後明るい髪色に戻したいと思っている人にとって、そこがデメリットに感じる点かもしれません。
黒染めと普通のヘアカラーの違いは?
山口さん
黒染めと普通のヘアカラーで染め方に違いはありませんが、髪にかかるダメージは変わってきます。黒染めは色を明るくする必要がないので、カラー剤に含まれるアルカリ性成分の量が少ないんです。それによって、髪を染めても通常のへカラーより髪へのダメージを抑えることができます。
ナチュラルでキレイな黒髪を目指そう!
今回は黒染めについて解説しました。特徴を理解した上で、自分にあったカラーや染め方を選べば、ナチュラルでキレイな黒髪が叶えられるはず! 本記事を参考にぜひおしゃれな黒髪を楽しんでみてくださいね。
他にもヘアカラーリングの記事をチェック!
【出典】Ushico、miyazaki、metamorworks、jessie / PIXTA(ピクスタ)
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【画像】 堀江昌樹
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