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セルフブリーチで失敗しない!ブリーチ1回2回の髪色の違い、注意点
2024.09.26
ヘアカラーリング
外国人風のアッシュカラーや鮮やかなビビッドカラー、個性的なパステルカラーなど、思い通りの髪色を楽しむために必要な「ブリーチ」。特に明るい髪色にしたい方には、ブリーチで髪のベースを整えることが大切です。様々な髪色に挑戦しやすい今だからこそ、ブリーチをセルフで検討する方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな方のために、ヘアカラーエキスパート・飯尾 栄里さんに、セルフブリーチで失敗する原因や対処法、ブリーチの回数による髪色の違いや、セルフブリーチを行う際の注意点を教えてもらいました。
ヘアカラーエキスパート
ホーユー株式会社 総合研究所 研究員
飯尾 栄里さん
- 目次
ブリーチとは?
ブリーチ(ヘアブリーチ)とは、髪を明るくすることです。
ブリーチ剤では、アルカリにより髪の毛表面のキューティクルを柔らかくして成分が毛髪内部に浸透しやすくするとともに、過酸化水素の酸化力を高めて毛髪の内部にあるメラニン色素を分解します。メラニン色素を分解する力を弱めにすると黒い髪がブラウンに、強めにするとライトブラウンやブロンドになります。
飯尾さん
ブリーチ剤には大きく3種類あります。
最もブリーチ力が高いのはパウダーを使用するタイプ、その次にパウダーを使用しない2剤式タイプ、そして1剤式のミストタイプの順にブリーチ力が低くなります。
ブリーチが髪に与える影響
ブリーチの薬剤はどうしても髪の毛に負担がかかるため、髪表面の脂質が減少するとともに髪内部のタンパク質が影響を受けて、パサつきやすくなったりドライヤーで乾かしにくくなったりします。そのため、ダメージケアはしっかり行いましょう。
また、ブリーチによるダメージが大きくケアが不十分だと、ヘアカラーのみの場合よりも毛髪にカラーが定着しにくく、色落ちもしやすくなります。
セルフブリーチ前に確認・把握しておくべきこと
セルフブリーチを行う際は、予め自分の髪の状態を確認しましょう。
最終的になりたい髪色、自分の髪の状態によって、ブリーチの回数や薬剤を塗る手順が異なります。
ブリーチできない方
肌が弱い方や頭皮に傷がある方、妊娠中の方などはブリーチ剤の使用を控えてください。
パウダーを使用するタイプのブリーチ剤では、脱色剤に含まれる成分(過硫酸塩)でかぶれを起こすことがあるため注意が必要です。
飯尾さん
過去にパウダーを使用するタイプのブリーチ剤でかぶれ、じんましん、気分の悪さなどを経験したことのある方は、使用を控えてください。
髪の状態、染毛履歴
自分の髪の色がどれくらい明るいのかを確認しましょう。
特に、暗い色の髪は一度のブリーチでは希望の明るさに達しないことがあるため、複数回のブリーチが必要になることがあります。
すでに髪がダメージを受けている場合、ブリーチはさらなるダメージを引き起こす可能性があります。切れ毛や乾燥が見られる場合は、ケアのためのトリートメントが添付されているブリーチの使用がおすすめです。
黒染めや白髪染めなど暗い色で染めたことがある、また強い発色のカラー剤やカラートリートメント、カラークリームを使用したことがある場合も、希望の明るさにならない可能性があります。
アフターケアの準備
ブリーチをすることで髪がパサつきやすくなったり、ドライヤーで乾かしにくくなったりします。そのため、 保湿効果の高いシャンプーやトリートメントやヘアオイルを用意しておきましょう。
サロンで行うサロントリートメントや、サロン専売品のホームケアもおすすめです。
バイカルテのヘアケアシリーズでは髪本来の健康的な強さ・しなやかさに影響する毛髪の主要構成成分である「シスチン」に着目し、CiP SHOT※という独自の毛髪補修テクノロジーを導入。
ブリーチやヘアカラー、紫外線など、日常のさまざまなダメージでシスチンの結合は切れて減少、毛髪内部の空洞化を招きます。
サロンでのCiP SHOT※によって毛髪内部の空洞化を補修し、素髪のような扱いやすいヘアデザインへ。ホームケアでは効果持続&ダメージ予防のメンテナンスを行い、サロンケアとホームケアのサイクルを繰り返すことで、誰かに触って欲しくなる健康的な質感へ導きます。
- ※バイカルテサロンケア:2剤CYSキット・3剤CFクリームに含まれる処方を用いたテクノロジーです。
ブリーチ剤の選び方とおすすめ
ブリーチ剤には3種類あり、それぞれ使い方やブリーチ力が異なります。
パウダータイプの特徴
有効成分として、過硫酸塩が配合されたパウダーを使用するタイプで、ブリーチ力が最も高いブリーチ剤です。
2剤式タイプ(パウダーなし)の特徴
有効成分として、アンモニアやモノエタノールアミンなどが配合されたタイプで、パウダータイプよりもブリーチ力は低いです。
1剤式ミストタイプの特徴
有効成分として、過酸化水素のみ配合されたタイプのブリーチ剤です。髪に吹きかけてそのまま1日過ごすだけなので、初心者にも扱いやすく、複数回使用することで少しずつ髪色が明るくなる特徴があります。
飯尾さん
ブリーチ力や使用感だけでなく、ヘアケア成分も確認しましょう。髪にやさしい成分が入ったトリートメントなど、ダメージを受けた髪をケアしてくれる商品もありますよ。
2024年9月に発売の新商品、ビューティーン プレックスブリーチは、パウダータイプのブリーチ剤。当社市販品初のケイ酸ナトリウム(粉末)を配合した処方で、当社従来品と比較しNo.1のブリーチ力です。プレックステクノロジーを採用し、付属のプレックストリートメント(※)によって、髪のコンディションを整え、ブリーチ直後の髪に、ハリ、コシ、弾力を与えます。
- ※切れ毛抑制成分配合(酒石酸・クエン酸)
ブリーチ剤の正しい使い方
セルフブリーチを正しく行うには、付属の説明書をしっかり読むことが最も重要です。
その上で下記のポイントを意識してみてください。
髪をブロッキングして塗る
ブリーチ剤を塗布していく前に、髪の毛をゴムやヘアクリップ(ダックカール、ダッカール)でブロッキングしましょう。
塗る順番に気を付ける
明るくなりにくいところから少量ずつ、髪の根元から約2cm離して塗りましょう。
<塗る順番>
①えりあし
②耳の後ろ・後頭部
③トップ・サイド
④前髪
生え際や根元から近い部分は、体温の影響で明るくなりやすいので、あとで塗ります。髪の短い方や、届きにくいところ、生え際等は手や指を使うとうまく塗れます。
ムラなく明るくするために、手でよくなじませながら塗っていきましょう。
薬剤をたっぷり塗る
ムラなく明るくするには薬剤をたっぷり塗ることも重要です。薬剤をたっぷり使用することで、塗り残しや塗りムラがなくなり、きれいに明るくすることができます。
塗り残しや塗りムラがないか確認する
塗った後は、鏡で後頭部も含め塗り残しや塗りムラがないかを確認しましょう。細かい塗り残し部分は指でなじませます。
ブリーチ1回と2回以上の髪色の違い
日本人の髪はメラニン色素が多いため、元の髪色が黒い(暗い)方がほとんどです。なりたい髪色が明るいほど、複数回ブリーチを行う必要があります。
自分がなりたい髪色に合わせて、ブリーチ回数を調整してみましょう。
ブリーチ1回で得られる髪色
ブリーチ1回の場合、赤みが強く残りやすいため、元の髪色を活かした赤やオレンジ、赤紫などの暖色系の濃い色がきれいに発色します。
ブリーチ2回で得られる髪色
ブリーチ2回の場合、かなり明るい髪色にすることができ透明感も増しますが、やや黄色みが残ります。そのためベージュ、グレージュなどのミルクティ系カラーがおすすめです。暖色系および、青、緑、青紫などの寒色系カラーもきれいに発色します。
ブリーチ3回で得られる髪色
3回までブリーチを行うと、赤みや黄色みはかなり消えブロンドに近い状態に。そのため暖色系や寒色系に加え、ハードルが高いイメージのシルバーや淡い水色・淡いピンクなども発色しやすくなります。
複数回ブリーチを行う際の注意点
複数回ブリーチを繰り返すことで、髪と頭皮により負担がかかります。複数回ブリーチを行う際は1週間くらい間隔を空ける、ブリーチをしたあとは専用のトリートメントなどを使用し髪のお手入れを行うなど、入念なケアを行ってください。
トリートメントは、ダメージケアをしっかりできるタイプのものを選びましょう。ビューティラボのヘアケアシリーズには、髪質やダメージレベルに合わせて選べるアイテムが揃っています。ダメージケアに加え、カラーリングの持ちもよくしてくれます。
飯尾さん
トリートメントを使用する際は、髪の毛に摩擦を起こさないようやさしくなじませるようにしましょう。
セルフブリーチの失敗例と対処法
ここからは、セルフブリーチでのよくある失敗例とその対処法を解説していきます。セルフブリーチの前に確認しておきましょう。
失敗例① オレンジ色になってしまった
よくある失敗として、オレンジ色になってしまったという例。それには、オレンジの色を取り除くことができない場合の原因と、できる場合の原因があります。
オレンジ色を取り除くことができない場合
過去に黒染めや白髪染めなど暗い色で染めたことがある方や、強い発色をするカラートリートメントやカラークリームを使用したことがある方は、色素が残ってオレンジの色みが残ることがあります。このような方はブリーチでオレンジ色を完全に取り除くことは難しいでしょう。
そんな方はアッシュ系のカラーや紫系シャンプーを使うことで、オレンジの色みを和らげることができます。ただし、アッシュや紫に染め上げることはできません。
飯尾さん
あえてオレンジ系のカラーを入れることで、同じ暖色系のカラーにしてみるのも手。強く濃い色を重ねることで、オレンジを活かした髪色を楽しむことができるでしょう。
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オレンジ色を取り除くことができる場合
オレンジ色になってしまった原因が以下である場合は、髪の状態が良ければ1週間ほど間を置いて再度ブリーチをすることで、オレンジ色を取り除くことができます。
- メラニン色素が分解されにくい髪質
- 使用したブリーチ剤のメラニン色素を分解する力が弱い
- ブリーチ剤の使用量が少ない
- 放置時間が短く足りていない
飯尾さん
再度ブリーチをする際は、①たっぷり薬剤を使用すること、②十分な放置時間を取ること、③メラニン色素を分解する力がより強い薬剤を試すことの3点を意識してみましょう。
ただし、②の放置時間については、製品の使用説明書に記載されている放置時間の範囲以内としてください。
失敗例② 髪の色がムラになった
髪の色がムラになった場合、以下の原因が考えられます。
- 髪は生えている部位によって明るくなりやすさに違いがあるため、差が出てしまう
明るくなりやすい部位:髪の根元、前髪
明るくなりにくい部位:えりあし、耳の後ろ - 塗布に時間がかかることで部位ごとの放置時間に差が出てしまう
- 製品の使用量が少ない
- 放置時間が短い
- ブリーチを繰り返している場合、ブリーチ回数が少ない根元付近と多い毛先付近で仕上がりに差が出てしまう
対処法としては、暗い部分だけ再度ブリーチをしたり、再度ブリーチをしない場合はベージュ系やブラウン系のヘアカラーを行ったりすることで、ムラをなじませることもできます。
失敗例③ 根元だけ明るくなった
根元だけ明るくなった原因には、大きく2つの場合が考えられます。
黒染めや白髪染めなど暗い色で染めたことがある場合
過去に黒染めや白髪染めなど暗い色で染めたことがあると、毛先に色素が残り明るくならず、根元の色と差が出てしまうことがあります。
そのようなときは、暖色系やブラウン系のヘアカラーで髪色をなじませることで対処しましょう。
根元の明るくなりやすさが影響した場合
根元は薬剤が多く付着しやすく、体温で薬剤が温まりやすい傾向があります。
初めてブリーチ剤を使用する場合は、特に根元から約2cm離して塗布し、全体を塗り終わったあと最後に根元を塗るようにしてください。
飯尾さん
そのあと髪の状態が良ければ1週間程度空けて再ブリーチするのもよいでしょう。その際根元は最後になじませる程度で十分です。
ダメージを防ぐためのケア方法
ブリーチはどうしても髪の毛にダメージがかかりますが、いくつかポイントを押さえることでダメージを最小限に抑えることができます。
対策① 傷みにくいブリーチ剤を選ぶ
ブリーチによる髪の傷みをケアしてくれるトリートメントが添付されたブリーチ剤を選ぶのがポイント。
添付トリートメントによって、ブリーチ後の髪のコンディションを整え、髪のダメージを補修します。
対策② シャンプー・トリートメントを重視する
ダメージを補修するタイプのシャンプー・トリートメントを選びましょう。
ビューティーン プレックスブリーチには、ブリーチ後の髪のコンディションを整え内側までケアするプレックストリートメントと、髪のパサつきを抑え、指どおりをなめらかにするアフターカラー美容液が付属しています。Wトリートメントで内側までケアを行いつつ、まとまりが良く、指どおりなめらかなハイトーン髪へ導きます。
- プレックスブリーチを安全にお使いいただくために
- ※使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。
- ※過硫酸塩配合の製品でかぶれたことのある方は絶対に使用しないでください。
- ※本品は過硫酸塩配合の製品で、アレルギー反応をおこすことがあります。
対策③ シャワーの温度はぬるま湯で
髪の毛は熱に弱くブリーチをした後の髪は特にダメージを受けやすい状態であるため、必ずぬるま湯のシャワーで洗いましょう。
対策④ ドライヤーで丁寧に乾かす
摩擦が起こらないようやさしく押さえるようにタオルドライを行ったあと、ドライヤーの温風を使って丁寧に乾かしましょう。
8割乾いたら最後に冷風を数分当てることで、キューティクルがキュッと締まってツヤが出ます。
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セルフブリーチについてのよくある質問
セルフブリーチをしたら何分置くべき?30分放置するとどうなる?
飯尾さん
必ず各製品の使用説明書に書いてある時間を守ってください。規定時間以上放置すると髪や地肌を傷めてしまう可能性があります。
セルフブリーチとサロンブリーチの違いとは?
飯尾さん
ブリーチの仕組みは一緒で、使用できる成分にも差はありません。サロンは美容師さんが使用しやすく、市販品は一般の方が使用しやすい薬剤や塗布具となっています。サロンは美容師さんがお客さまの髪の状態に合わせた薬剤を選択してくれます。
ホワイトブリーチとは?
飯尾さん
ホワイトブリーチの一般的な定義はなく、多くはホワイトに近い髪色にするための技術を指します。サロンなどではブリーチ剤と紫シャンプーなどを使用し、黄ばみの少ないホワイトに近い髪色にするケースが多いです。
いかがでしたか?
髪色を明るくしてくれるブリーチは、ハイトーンカラーやインナーカラーなど鮮やかな髪色に挑戦したい方の味方。
セルフでのブリーチが不安な方もいるかもしれませんが、髪の状態を知り自分に合ったブリーチ剤を選ぶこと、正しくケアをすることで、思い通りの髪色を楽しむことができます。
セルフブリーチについてよく理解し、色々な髪色に挑戦してみてくださいね。
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