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パッチテストとは?方法や手順を研究員が解説
2023.04.05
ヘアカラーリング
白髪染めをする際に気になるのがアレルギー。白髪染めの商品パッケージなどに「パッチテスト(皮膚アレルギー試験)を行ってください」などと記載があるのを目にしたことはないでしょうか。
でも、パッチテストという言葉を聞いたことはあっても、正確には理解していないという方も少なくありません。パッチテストとは染毛剤にアレルギーを起こす体質であるかどうかを調べるテストです。
今回はパッチテストの手順やよくある質問をホーユーの研究員が解説します。正しくパッチテストを行い、ホームカラーを楽しんでくださいね。
監修
総合研究所 研究員 (取材当時)
小林 愛さん
監修
総合研究所 研究員
山内 雄貴さん
ヘアカラー製品の安全性保証やアレルギー研究に10年携わる。
[学会発表]
・第51回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会.“パラフェニレンジアミンに対する即時型アレルギーの診断法の確立” 他
- 目次
皮膚アレルギー試験(パッチテスト)とは
パッチテストとは、一般的にアレルギー性接触皮膚炎(アレルギー性のかぶれ)の原因を調べる方法です。皮膚に関係するアレルギーをこの検査で確認することができます。
アレルギー性のかぶれとは、翌日以降も続くかゆみ・はれ・赤み・ブツブツなどの症状を伴う皮膚炎のことです。
ヘアカラーのパッチテスト
ヘアカラーのパッチテストは、ヘアカラーでアレルギー症状が起きないかどうか前もって自分自身でチェックできるテストです。
これまで問題なくヘアカラーを使用されていた方でも、体質の変化などにより突然アレルギー反応が現れる場合があります。
アレルギー反応はある日突然起こるため、ヘアカラーの48時間前には毎回必ずパッチテストを行いましょう。
山内さん
いつもと同じヘアカラーをご使用される場合も、毎回必ずパッチテストをしてくださいね。
化粧品、塗り薬、金属などのパッチテスト
かぶれが発生した場合に皮膚科などの医療機関でアレルギーの原因をパッチテストで検査してもらうことができます。
原因と考えられる物質を皮膚に貼付して、皮膚の反応を調べます。一般的には、金属、油脂、香料、樹脂、防腐剤、医薬品、ゴム硬化剤などを対象にこの検査でアレルギーがあるか確認することができます。
ヘアカラーのパッチテストの手順
ここからは代表的なパッチテストの手順を紹介します。パッチテストの詳しい手順は、実際に使う製品の使用説明書に詳しく書かれています。
山内さん
使用説明書をよく読み、正しく行いましょう!
準備するもの
準備するものは以下の通りです。ヘアカラーを用意できたら他のものは家にあるもので対応できそうですね。
- 使用説明書
- 実際に染めようとしているヘアカラーの第1剤と第2剤
- 綿棒
- コットンやティッシュペーパー
- 第1剤と第2剤を混合する小皿
(ヘアカラーによっては、専用の容器があります。)
1. パッチテスト用の混合薬剤をつくります
1剤と2剤を少量ずつ指定の割合で小皿にとり出し、綿棒などで混ぜ合わせます。この時、製品によって混合の割合が異なるため使用説明書をご確認ください。
2. 腕の内側にぬって48時間放置します
混合薬剤を綿棒にとり、腕の内側に10円硬貨大にうすくぬります。そのまま自然に乾燥させ、触れずに48時間放置します。
- ※ぬった部分が30分くらいしても乾かない場合は、液のつけ過ぎです。ティッシュペーパーなどで軽くふき取ってください。
- ※混合薬剤をぬった所は絆創膏などで覆わないでください。
- ※パッチテスト中は、入浴やシャワーをひかえてください。正確な結果を得るためには、48時間のパッチテスト中に、テスト部位をぬらしたり、こすったり、シールを貼ったりしないでください。やむなくシャワーなどする場合は、テスト部位をぬらさないように注意しましょう。
3. 30分後と48時間後の2回、テスト部位を観察します
塗布部に発疹、発赤、かゆみ、水疱、刺激など、皮膚の異常があった場合には、手などでこすらずに直ぐに洗い落とし、ヘアカラーはしないでください。
途中、48時間以前であっても、同様の皮膚の異常を感じた場合には、直ぐにテストを中止し、混合薬剤を洗い落としてヘアカラーはしないでください。
4. 48時間経過後、異常がなければヘアカラーをしてください
パッチテストの結果、万一異常があった場合は、皮膚科医の診療を受けてください。
腕にパッチテストの汚れが残っても、通常の入浴によって、自然に落ちていきます。
パッチテストの実施が必須のものは?
永久染毛剤のヘアカラーとヘナ(ヘンナ)配合の染毛料は染毛する前にパッチテストを行う必要があります。
ヘアカラーでアレルギー症状が出てしまった方へ
一般的に、カラートリートメント、ヘアマニキュア、一時着色料はパッチテスト不要となっておりヘアカラーでアレルギー症状が出る方でもご使用いただけます。
※ホーユー商品に準じており、他社商品ではパッチテストが必要なカラートリートメントもあるため商品の注意事項をよくご確認ください。
カラートリートメント
白髪用カラートリートメントは、お風呂の際にシャンプーのあとの髪に数日塗るだけで、白髪が徐々に目立たなくなっていきます。
また、髪のダメージをケアできるトリートメント成分が含まれていて、ヘアケアをしながら白髪をぼかしていきます。
シエロ カラートリートメントは「高密着ナノカラー処方」採用でナノサイズの染料がキューティクルの内側まで浸透して、しっかり密着するので、たった一回で驚きの染まりを実現しています。
たった一回で驚きの染まり
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ヘアマニキュア
ヘアマニュキュアは、髪に色合いをプラスし、つやと潤いを与えます。
色持ちは約3週間~1ヶ月で、ブリーチ作用がないため元の髪色より明るく染めることは出来ませんが、
一度でしっかりと白髪を隠すことが出来ます。
ヘアカラーアレルギーの方で白髪をしっかりと隠したい場合はヘアマニキュアが第一選択でしょう。
髪をいたわりながら一度で染める
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一時着色料
カラースプレーなどの一時着色料は、シャンプーで簡単に洗い流せるのが特徴です。
お出かけの日など、その日1日だけ白髪を隠したい方におすすめです。
特にスプレータイプなら、広範囲にカバーすることが出来るので全体的にある白髪を隠すことが可能です。
広い範囲の白髪を一気に隠せるスプレータイプ
アレルギーではないけど、アレルギーは不安な方へ
アレルギー症状を経験したことはないけど、アレルギーへの不安がある人もいますよね。
創業100年を超えるヘアカラーメーカーのホーユーが独自技術で開発したCOLORu(コロル)は、パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン非配合の新しい白髪染めです。
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COLORuヘアカラーは、ホーユー従来のヘアカラーのように髪色を明るくすることができ、ブラウン系に染めることが可能です。
一度で白髪がしっかり染まり、約2ヶ月色持ちします。
カウンセリングを受けてから購入することも可能ですので、ヘアカラーや白髪染めに関する心配事を相談できるのは安心ですね。
ジアミン系染料の代表成分※非配合の白髪染め
医薬部外品
- ※パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン
- ※ヘアカラーを安全にお使い頂くために使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。
- ※ヘアカラーでかぶれたことのある方は絶対に使用しないでください。
- ※ご使用の前には毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。
パッチテストについてのよくある質問
パッチテストは面倒だから省いても大丈夫?
今まで化粧品で肌トラブルを起こしたことがなく、ヘアサロンで染めてもかゆみを感じたことがありません。2日も前からやるなんて面倒だから、しなくてもいいですよね。
パッチテストは、ヘアカラーによるアレルギー症状が起きないかを前もってチェックするための大切な試験です。
ヘアカラーをする48時間前(2日)から製品の説明書に沿って実施してください。
薬剤を塗布した部分は濡らしてはいけないので、入浴を控える、もしくはやむなくシャワーなどする場合は、テスト部位をぬらさないようにご注意頂くといった多少の不便はありますが、安全にヘアカラーをするためなので必ず行いましょう。
一度使ったことがある商品なら、パッチテストは毎回しなくてもいいですよね?
以前使ったときはかぶれやかゆみなどのトラブルがなく染めることができました。同じ商品を使うならパッチテストの必要はないですよね?
何度もリピートしている商品でも体質の変化などにより、突然アレルギー症状が出ることがあります。
呼吸困難や血圧低下による意識障害などの重いアレルギー反応が起こることがまれにありますので、前回何もなかったからといってパッチテストを省くのはNGです。
パッチテストで異常が出たら、その白髪染めはもう使えないの?
パッチテストで皮膚に異常が出た場合、その商品は使用しないほうがいいですよね?
アレルギー性のかぶれの場合、ご使用になった商品だけでなく「酸化染料」の商品は全て使うことができません。主な見分け方は、パッケージに「医薬部外品」の表記や、「皮膚アレルギー試験(パッチテスト)」のお願いについての記載があるヘアカラーです(ブリーチは除く)。
他のヘアカラー商品のパッチテストも行わないでください。パッチテストの結果、万一異常があった場合は、皮膚科医の診療を受けてください。
染めるたびにかゆみが強くなっている気が……。
色みや使い勝手が気に入っていてリピートしている白髪染め。でも、最近染めるたびにかゆみを感じています。パッチテストでは問題ないのですが、白髪染めを使うのをやめたほうがいいですか。
どんな時にかゆみを感じるかによっても異なりますが、染毛後にかゆみや肌の赤みが強くなる場合はヘアカラーによるアレルギーの可能性が高いので今後は使用をやめてください。染毛中、頭皮に冷感や熱感があっても洗い流しておさまれば特に問題はありません。
気になった場合や判断できない場合は皮膚科医へ相談いただき、使用可能と判断された場合は、パッチテストで異常がないことを確認した上でヘアカラーを使用ください。
白髪染めで一度でもアレルギー症状が出たら、もう髪は染められないの?
若いころからヘアカラーをしてきたのに、最近、白髪染めをしたらかぶれてしまいました。このまま白髪まじりの髪で過ごさないといけないのかと思うと、ブルーな気分。
ヘアカラーリングの種類にはさまざまなタイプがあり、アレルギーの原因となる酸化染料を使用しないものもあるので落ち込まないで。
例えば、髪の表面を染めるヘアマニキュア、髪をケアしながら徐々に染めるカラートリートメント、シャンプーで落ちる一時着色料のヘアマスカラやカラースプレーなどがあります。それぞれの特性を知り、白髪の量や髪質に合わせて選んでください。
ヘアカラーリングでかぶれた方でも使用可能な商品(ホーユー株式会社「はじめて染める方へ」)
白髪染めくらいで……と軽く考えず、使うたびに必ずパッチテストを行いましょう。また、アレルギーだけでなく、体調が悪いときは皮膚も敏感になっているのでヘアカラーは控えてくださいね。
また、下記も参考にしてください。
ヘアカラーによるかぶれと皮膚アレルギー試験(パッチテスト)(ホーユー株式会社「はじめて染める方へ」)
頭皮と髪をいたわりながら、使うたびナチュラルに色づく
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